今回紹介するのは「支配」についてです。
色々とルール的にややこしいのが支配能力なので、今回は「支配」についてのルール処理を解説していきます。
支配とは?

支配とは、ぬばたまに登場したキーワード能力の1つです。
支配効果によって相手のユニットは支配状態となり、自分のユニットとして扱えるようになります。
支配されたユニットはその支配効果によって、アタックやガードに使われます。
支配の一連の流れ
まず、支配効果を使ったときの一連の流れについて説明します。
支配効果のほとんどを占める、他のユニットにアタックさせる効果についての解説となります。


「魔忍竜 シラヌイ”朧”」の超越スキルで「ヒストリーメーカー・ドラゴン」を支配したとします。
まず、「ヒストリーメーカー・ドラゴン」はスタンドし、支配状態になります。
その後、「ヒストリーメーカー・ドラゴン」は「魔忍竜 シラヌイ”朧”」の効果で指定できるユニットにアタックします。「魔忍竜 シラヌイ”朧”」の効果では相手の好きなユニットにアタックできますね。
支配されたユニットにアタックされたファイターは通常のアタックと同じ処理を行います。
ガードするなら手札からガーディアンをコールできますし、ノーガードならアタックがヒットします。
アタック終了後、支配状態は解除され、支配していたファイターは直前まで行っていたフェイズを再開します。
基本的な流れはこの通りです。相手のユニットを使うという点では特殊ですが、アタックそのものは普通のアタックと変わりません。
複数支配について
支配できるユニットの中には、一度に複数のユニットを支配できるユニットがいます。

1体の支配と複数の支配の一番大きな違いは「支配状態がどこまで継続するか」です。
1体のみの支配の場合、アタック終了後に支配状態は解除されます。
しかし、複数のユニットを支配した場合、支配状態のユニット全てのアタックが終了してから、支配されていたユニットの支配状態が一斉に解除されます。
これは支配状態の解除のタイミングが「アタックできる支配状態のユニットがいなくなった時」であるためです。
必ずしも、アタックの終了=支配状態の解除となるわけではないことに注意しましょう。
複数回アタックできるユニットの処理について


「タイダル・アサルト」を支配したとします。また、自分のリアガードに「忍竜テンレイ」がいるため、「タイダル・アサルト」の効果を使えるとします。
支配され、アタックした「タイダル・アサルト」が自身の効果でスタンドしました。
この後のアタックはどのような扱いになるのでしょうか。
この時スタンドした「タイダル・アサルト」はまだ支配状態にあります。
なぜなら、支配状態の解除タイミングは「アタックできる支配状態のユニットがいなくなった時」だからです。
このため、「タイダル・アサルト」は支配状態のまま、もう一度アタックを行うことになります。
支配状態について
支配のややこしいところは、アタックの処理よりも支配状態のユニットの扱いにあります。
支配状態のユニットは自分のユニットとして扱えるようになりますが、それが具体的にはどのようなものなのかについて説明していきます。
支配状態のユニットは自分のユニットとして扱います。
なので、自分は効果の発動条件を満たすことができれば、支配状態のユニットの効果を使うことができます。
支配状態のユニットの効果について


自分の「魔忍竜 シラヌイ”朧”」によって相手の「ヒストリーメーカー・ドラゴン」を支配したとします。
「ヒストリーメーカー・ドラゴン」は相手ユニットにアタックすることになりますが、この時相手ヴァンガードにアタックすれば、「ヒストリーメーカー・ドラゴン」の「ヴァンガードにアタックした時に発動できる効果」を自分が使うことができます。
この時、「ヒストリーメーカー・ドラゴン」の効果によって時翔を行いますが、時翔させるのは自分のリアガードとなります。
「ヒストリーメーカー・ドラゴン」は支配状態であるため、自分のユニットとして扱うからです。
ぬばたま側プレイヤーが自分のリアガードをタイムリープさせ、自分の山札からユニットをコールすることができます。
元々「ヒストリーメーカー・ドラゴン」はギアクロニクル側のプレイヤーのものですが、支配状態の「ヒストリーメーカー・ドラゴン」はギアクロニクル側プレイヤーのものではないため、ギアクロニクル側は効果を使うことはできません。
効果ではありませんが、同様の理屈としてインターセプトの扱いがあります。
支配状態のユニットは自分のユニットではないため、インターセプトに使うことができません。
支配状態のユニットをコストにする
支配状態のユニットは自分のユニットなので、効果を使う以外にも、他のユニットの効果のコストに使用しても構いません。
自分の「閻魔忍鬼 ムジンロード」によって、相手の「連刃の騎士 ディルムド」と「アビサル・オウル」を支配したとします。
そして、支配した「アビサル・オウル」のアタック終了後、「連刃の騎士 ディルムド」がアタックし、アタック時の効果を使います。
この時、コストとして退却させるリアガードは、元々自分のものであるリアガードの他に、支配状態の「アビサル・オウル」も選べます。
支配状態のユニットは自分のユニットであるために、コストとして退却させることも可能です。
また、支配解除のタイミングは「アタックできる支配状態のユニットがいなくなった時」なので、アタック終了後の「アビサル・オウル」はまだ支配状態であることも併せて覚えておきましょう。
サークルの所有権
支配されたユニットは自分のユニットとして扱いますが、支配状態のユニットがいるサークルはどうでしょうか。
支配によって自分のものとして扱えるのはユニットだけであり、サークルの所有権は得ることができません。

相手の「フューリーミニッツ・ドラゴン」を支配状態にし、アタックさせました。
このアタックが相手ヴァンガードにヒットし、「フューリーミニッツ・ドラゴン」の効果を使っても、タイムリープによってリアガードをコールすることはできません。
「このユニットのいるリアガードサークル」とは相手のリアガードサークルであり、相手のリアガードサークルにユニットはコールできないからです。
支配状態によって自分のものとして扱えるのはユニットのみであり、サークルは相手のものとして扱います。
効果が重複した時の処理
支配効果とはどこまでが一連の効果処理なのでしょうか。


「魔忍竜 シラヌイ”朧”」から「獄炎のゼロスドラゴン ドラクマ」に究極超越したとします。
この時、「魔忍竜 シラヌイ”朧”」と「獄炎のゼロスドラゴン ドラクマ」の登場時効果が重複するため、好きな順番で解決します。
「魔忍竜 シラヌイ”朧”」→「獄炎のゼロスドラゴン ドラクマ」と解決することにしましょう。
この場合の処理はどうなるのでしょうか。
この場合、まず「魔忍竜 シラヌイ”朧”」の効果で相手ユニットを支配します。
そして、支配状態のユニットがアタックします。
この後、アタックステップ開始時などに発動する効果の発動タイミングとなりますが、このタイミングにて待機中の効果があれば処理していくので、「獄炎のゼロスドラゴン ドラクマ」の効果が解決されることになります。
なので、「獄炎のゼロスドラゴン ドラクマ」の効果で相手のユニットは全て退却。アタック対象がいなくなったため、支配状態のユニットのアタックは不発となります。
こうなるのは、支配効果が「スタンドして支配し、相手ユニットにアタックする」までが効果の内容だからです。
アタック終了時までではなく、アタックするまでが支配効果のため、アタック時には「魔忍竜 シラヌイ”朧”」の効果は終了します。
一つの効果が終了したため、待機状態であった「獄炎のゼロスドラゴン ドラクマ」の効果を処理するという流れです。
つまり、一連の流れとしては
- 「魔忍竜 シラヌイ”朧”」の効果でスタンドして支配
- 支配状態のユニットがアタック(ここで「魔忍竜 シラヌイ”朧”」の効果は終了)
- 待機状態だった「獄炎のゼロスドラゴン ドラクマ」の効果を解決。相手ユニットは全て退却
- 支配状態のアタックを続行。アタック対象がいないため、アタックは終了
となります。
登場時効果をアタック時に解決するのには違和感がありますが、支配効果(支配状態ではありません)がどこで終了するかを考えれば納得しやすいかと思います。
まとめ
支配効果についてまとめました。
重要なポイントとしては
- 支配されたユニットは自分のものとして扱うが、サークルは相手のものとして扱う
- 支配状態の終了タイミングは「アタックできる支配状態のユニットがいなくなった時」
- 支配効果は「アタックする」までが1つの効果。アタック終了までではない
このあたりをおさえておけば大丈夫です。
これらを利用することによる個別のコンボは色々あるので、調べてみるのもいいかもしれません。
支配の処理はややこしいものが多いです。
ややこしいですが、独自性があり、おもしろい効果でもあるので、正しい処理を把握して支配効果を楽しみましょう。
ヴァンガードでは他にも様々なルールがあります。
【ヴァンガード】ルール解説まとめページでは気になるルールを個別にまとめていますので、こちらも参考にしてみてください。