リンクモンスターの登場以降、遊戯王ではカードの位置というのが重要になってきています。
特に、リンク召喚を繰り返すデッキでは重要でしょう。
また、リンクモンスター以外にもカードの位置を参照する効果が出てきています。
なので今回はカードの位置が今後の遊戯王にどう影響していくのかを紹介していこうと思います。
リンクモンスター
カードの位置が重要になってきた元凶ともいえるモンスター。
EXデッキのモンスターはEXモンスターゾーンか、リンクモンスターのマーカー先のメインモンスターゾーンにしか出せません。
そして、リンクモンスターには相互リンクが必要とする効果を持つものもあります。
相互リンクとはリンクモンスターのマーカーが互いに向き合っている状態を指します。
モンスターによって、最適な位置というのを考えながら、召喚していくことが求められます。
また、リンクモンスターの中には相手のモンスターゾーンにリンクマーカーが向いているものもあります。
その場合、相手はマーカーの先にEXデッキのモンスターを出せるので、相手にマーカーが向いているモンスターの配置には特に気を付けなければなりません。
同じ縦列
同じ縦列を参照する効果も増えています。
例えば、CIRCUIT BREAKに収録される「直通断線」。
《直通断線》
カウンター罠 (1):このカードと同じ縦列でモンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時、 セットされたこのカードを発動できる。 その発動を無効にし破壊する。 カードテキストは遊戯王Wikiより引用。
ノーコストで、モンスター・魔法・罠の効果を無効にできますが、同じ縦列のカードに対してのみ発動できます。
このカードの登場で、伏せカードと同じ縦列に自分のカードを出すときは注意しなければなりません。
また逆に、EXモンスターゾーンのある列や相手リンクモンスターのマーカー先の列などを狙ってカードを伏せると、相手の行動を牽制できるかもしれません。
8月に発売されるデッキビルドパック スピリットウォリア―ズにも位置を参照する効果が増えています。
例えば、「天気模様」カードは自身の前と、その両隣のモンスターゾーンの「天気」モンスターに効果を付与する永続魔法・罠です。
《雨の天気模様》
永続魔法 (1):「雨の天気模様」は自分フィールドに1枚しか表側表示で存在できない。 (2):このカードと同じ縦列の自分のメインモンスターゾーン及びその両隣の自分のメインモンスターゾーンに存在する 「天気」効果モンスターは以下の効果を得る。 ●このカードを除外し、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。 そのカードを持ち主の手札に戻す。 この効果は相手ターンでも発動できる。 カードテキストは遊戯王Wikiより引用。
天気の影響を及ぼす範囲をカードの位置で表しているのかと思われます。
「魔弾の射手」は自身と同じ縦列で「魔弾」魔法・罠が発動した時に効果が発動します。
《魔弾の射手 カスパール》
効果モンスター 星3/光属性/悪魔族/攻1200/守2000 このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。 (1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、 自分・相手ターンに自分は「魔弾」魔法・罠カードを手札から発動できる。 (2):このカードと同じ縦列で魔法・罠カードが発動した場合に発動できる。 その発動したカードとカード名が異なる「魔弾」カード1枚をデッキから手札に加える。 カードテキストは遊戯王Wikiより引用。
魔弾の使い手と扱う弾の関係がカード位置で表現されています。
おそらくは手札が弾のストックを表し、同じ縦列で魔弾を発動させることで、魔弾の発射(「魔弾魔法・罠の発動」)と魔弾の補充(「魔弾の射手」モンスター効果の発動)を表現しているのだと思われます。
こんなふうに、カード位置の参照によって、戦略性が増したり、カードゲームにおける表現力のようなものが増したりします。
最近は「潜海奇襲」のように、遊戯王原作の王国編のカードを、カードゲームの方で再現しようとする動きもあります。
この動きが続けば、遊戯王カードは様々な表現をカードゲームの中に落とし込むことができるでしょう。
これから遊ぶうえで
今まで遊戯王はカードの位置関係などほとんど気にしていませんでした。
出したモンスターの場所など、どこでも良かったのです。
しかし、これからは変わってきます。
対戦するときは、カードの位置関係をはっきりさせないとトラブルの元となり得るのです。
つい癖で場のカードを整えて位置を動かしてしまいがちですが、気を付けなければなりません。
対策としては、各ゾーンの枠がきちんと書かれたプレイマットを使うことでしょう。
しかし、それが中々無いんですよね。
特にマスタールール改訂でゾーンが変わってからは、それに対応したプレイマットはほとんど種類がありません。
プレイマットが必ず必要というわけではないですが、あった方が便利です。
ない場合は、少なくともむやみにカードを動かさないことだけは意識しておきましょう。