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忍妖 タンガンニュードーから学ぶ自動効果と永続効果のルール処理について【ヴァンガード】

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おはようございます。しんぺいです。

久々にヴァンガードのルールについての記事です。

例によってTwitter見てたんですが、興味深いツイートがありました。

「忍妖 タンガンニュードー」の効果処理について。自身と同名カードが場にいれば自身をソウルに入れて1ドローする効果を得られるタンガンニュードーですが、場に2枚しかいない場合には2枚とも効果を使っていいの??って話です。

1枚効果を使ってソウルに入れてしまえば、同名カードが場にいなくなるから、2枚目が得た効果も無くなって2枚目は効果を使えないんじゃないかという疑問。

 

確かにこれ知らないとややこしい話ではあるので今回はこの件について解説していこうと思います。

 

とりあえず結論から

先に結論から話しておくんですが、「忍妖 タンガンニュードー」が2枚の場合、「自身をソウルに入れて1ドローする効果」は2枚とも使うことができます。

この効果は永続効果によって得ているので、1枚目のタンガンニュードーを使用した時点で2枚目が得ている効果は失っていますが、それでも効果を使うことは可能です。

 

いったいなぜこんなことになるのでしょうか?

それを理解するには、自動効果の処理手順について知る必要があります。

 

自動効果の処理手順について

自動効果というのは、【自】で始まる能力のことですね。

「ブラスター・ブレード」で言えば後半の効果。登場時にコストを払って使用します。

 

この時覚えておきたいのが、自動効果の処理手順。

自動効果は誘発→解決という2段階を踏んで処理していきます。

ここ超重要。逆にここ分かってたら大体の効果処理は悩まないと言ってもいいくらいです。特に複数の効果が同時に絡んできたときの処理。

 

とりあえず話を戻して、効果の誘発というのはざっくり言うと「今からこの効果を使いますよ」っていう宣言みたいなもの。「~時」を迎えた時に効果が誘発するって覚えるといいかも。

ちなみにこの「~時」のことを総合ルールでは「条件」って呼んでます。

11.1.1.2.1. 自動能力は、カード上では‘ 【(領域)】:(条件)時、(効果)’または‘ 【(領域)】:(フェイズやステップ)開始時、(効果)’と表記されるか、自身が領域を移動する自動能力の場合は‘ :(条件)時、(効果)’と表記されます。(条件)や(フェイズやステップ)の時点で示された事象を‘誘発条件’と言い、自動能力の誘発条件が満たされていることを、‘(その自動能力が)誘発している’と言います。

総合ルール2020年7月30日更新版より引用(https://cf-vanguard.com/wordpress/wp-content/uploads/vgd_rule_20200730.pdf

総合ルールだと長々と書いてますが、テキスト的に言えば「~時」のところです。上の「ブラスター・ブレード」で言うなら「登場時」、このタイミングで効果が誘発します。

 

そして誘発した後は効果の解決。コストが設定されているものはこのタイミングでコストを払います。

11.1.1.2.2. 自動能力の中には‘ (テキスト)’のかわりに‘ [コスト] (テキスト)’と書かれているものがあります。この場合の[コスト]は、この自動能力を解決する際に、その解決中に‘コスト’という表記で参照され支払われるコストを意味します。

総合ルール2020年7月30日更新版より引用(https://cf-vanguard.com/wordpress/wp-content/uploads/vgd_rule_20200730.pdf

つまり、効果が誘発した段階ではコストは払わず、効果を解決する際にコストを払うってことですね。

遊戯王みたいなカウンター系のカードがあるカードゲームだと、コストは発動宣言時に払うものが多いですが、ヴァンガードだとコストは効果を解決する際に払います。

 

ちなみに、自動効果の中には「~なら」って感じで条件が設定されてるものがあります。

例えば「パーフェクトライザー」の下の効果、「あなたのソウルに「ライザー」を含むカードがあるなら」ってところですね。

これは効果の解決時に、この部分が満たされているかをチェックします。

ちなみにこの「~なら」という書き方の部分を「要件」って総合ルールでは呼んでいます。

11.1.1.2.3. 自動能力の中には‘ 【(領域)】(条件)時、(要件)なら’で示される効果に要件を持つカードが存在します。これらのカードは (条件)を満たしていれば、(要件)が満たされなくとも、能力が誘発します。

総合ルール2020年7月30日更新版より引用(https://cf-vanguard.com/wordpress/wp-content/uploads/vgd_rule_20200730.pdf

この要件のくだりで重要なのは、要件は効果が誘発する際には満たされていなくてもいいってことです。逆に言えば、誘発する際には要件を満たしていても、解決時に要件が満たされていなければその効果を解決することはできません。

この辺はタンガンニュードーの効果を理解する際に地味に重要になってきます。

 

とりあえず自動効果の処理手順について説明しました。

まとめると、

  • 効果は誘発→解決の2段階を踏んで処理する
  • 「~時」を満たしたときに効果は誘発し、解決時にコストを払ったり、要件を満たしているかチェック、コストを払って要件を満たしていれば効果は解決される

という感じですね。

 

そして1つ追加で覚えていてほしいのが、誘発した能力は絶対に解決するってところですね。

11.7.15. 待機状態の自動能力のプレイ時に、その自動能力を有していたカードの領域が変わっていたり、その自動能力が無効または存在しなくなったりしている場合でも、その自動能力はプレイしなければいけません。

総合ルール2020年7月30日更新版より引用(https://cf-vanguard.com/wordpress/wp-content/uploads/vgd_rule_20200730.pdf

効果が誘発してから解決するまでの間にその効果が失われたりする場合がありますが、それでも一度誘発した能力は解決まで行います。これもタンガンニュードーの効果解決時に覚えておいて欲しいところですね。

 

というわけで自動効果の処理手順をもう一度まとめると、

  • 効果は誘発→解決の2段階を踏んで処理する
  • 「~時」を満たしたときに効果は誘発し、解決時にコストを払ったり、要件を満たしているかチェック、コストを払って要件を満たしていれば効果は解決される
  • 一度誘発した効果は、解決までの間にその効果が失われていても解決する

ってことになります。

 

ここまでで自動効果の処理を学んだところで、「忍妖 タンガンニュードー」の効果について見ていきましょう。

 

複数の忍妖 タンガンニュードーがいる場合の処理の仕方

「忍妖 タンガンニュードー」は他の同名ユニットがいる場合に、「ターン終了時に、ユニットが5枚以上なら、自身をソウルに入れることで1枚引く」効果を得ます。

永続効果によって自動効果を得ているパターンですね。

 

この「忍妖 タンガンニュードー」がリアガードに2体いる場合、どのように効果を処理していくかを考えてみましょう。

まずターン終了時。ターン終了時が「忍妖 タンガンニュードー」の効果の発動タイミングなので、ここで効果が誘発します。

ちなみに複数の効果が発動タイミングを満たした場合、それらの効果がすべて誘発します。

この場合で言えば、「忍妖 タンガンニュードー」2枚の効果が誘発したって感じですね。誘発した効果の中から順番に解決していくイメージ。

 

そして効果の解決へ。「忍妖 タンガンニュードー」の効果を1枚ずつ解決していきます。自身をソウルに入れて1枚ドロー。

 

2枚目も解決していきます。この時、1枚目のタンガンニュードーがいなくなったことで同名カードが存在しなくなり、永続効果によって得ている自動効果は失われますが、すでに効果は誘発しているので問題なく解決することができます。

 

あとこの時注意しておきたいのが、リアガードの数。

タンガンニュードーの効果には、「あなたのユニットが5枚以上なら」という要件があるので、効果の解決時にユニットが5枚いるかをチェックします。ここで5枚いない場合は効果を解決することはできません。

 

つまり、自分のユニットが5枚の状態(ヴァンガードも含むためリアガードが4枚の状態)でタンガンニュードー2枚の効果が誘発した場合、2枚目のタンガンニュードーの効果が解決できません。

 

リアガードが4枚の状態だと1枚目のタンガンニュードーの効果を解決した後、リアガードが3枚に減るのでユニットの数は4枚となり、2枚目のタンガンニュードーの「あなたのユニットが5枚以上なら」という要件は効果の解決時には満たせなくなっているからです。

 

タンガンニュードー2枚の効果を使いたいなら、ターン終了時が来たタイミングでユニットを6枚、つまりリアガードを5枚用意しておく必要がありますね。

タンガンニュードーの効果を使ってリアガードが減ることを考慮したうえでリアガードを用意する必要があるということです。

 

というわけで「忍妖 タンガンニュードー」に関して覚えておくことは

  • 「忍妖 タンガンニュードー」が複数いる場合、全ての効果が誘発する
  • 効果を解決していくことでタンガンニュードーが1枚になっても効果は解決できる
  • 効果解決時にユニットが5枚以上無いと効果は解決できない

って感じですね。

 

まとめ

「忍妖 タンガンニュードー」が複数いる場合の処理についてでした。

自動効果って複数の効果が同時に発生しやすいので処理がややこしくなりやすいイメージ。

それに加えてタンガンニュードーは永続効果で効果を得ていたり、効果が誘発した時には問題なかったのに効果解決時に要件を満たさなくなってたりとさらに紛らわしい。

それでも基本処理を1つ1つ追っていくと結局はなんとかなりますね。

自動効果についてこの記事では結構まとめたので、自動効果関連でややこしい処理が出てきたときにはこの記事が参考になると幸いです。

POSTED COMMENT

  1. 北風 より:

    質問いいですか?タンガンの効果は、ユニットだと思います。Vも合計の数に含まれると思います。二体いるときの数え方は、間違えてないはずです。

    • shinpei より:

      コメントありがとうございます。
      思いっきり間違えてますね。申し訳ございません。
      リアガードの数に関する部分を修正させていただきました。ご指摘ありがとうございます!

  2. 北風 より:

    私もむらくも使ってますが、今回の件なかなか難しいですよね。ブログ毎回見てます。とても分かりやすいですよね。私の友達が豪腕決闘龍のブロクを書いてるんですが、あなたの記事を見て良かったと言ってました。Twitterであいるぅ(とも)でブロクを定期的に書いてるので見てくれると嬉しいです。これからもあなたの楽しいブロクを楽しみにしてます。

    • shinpei より:

      永続効果と自動効果の処理が絡んでくるのでこれは結構ややこしいですね。記事を書くのに苦労しました・・・。

      ブログ、読んでもらってありがとうございます。また、お褒めいただき嬉しいです。
      誰にでも分かりやすいブログを目指してこれからも書いていきますので、引き続きお時間のある時にでも読んでいただけるとありがたいです。
      あいるぅさんのブログも見てみますね。

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