今回はユニットの上書き時の処理について解説します。
まず、上書きとは何かを説明し、個別の事例を紹介しながら上書き時の処理について説明していきます。
上書きとは?
上書きとは、ユニットのいるリアガードサークルに新たにユニットをコールする行為です。
元いたユニットは退却し、後から出したユニットがリアガードサークルに残ることになります。
よく問題となるのは、ここで登場時効果を持つユニットを出した時です。
リアガードの退却が先なのか、効果を使うのが先なのか、このあたりについて迷うことになります。
上書き時の処理
結論から言うと、上書き時の処理は以下のような手順になります。
- ユニットがリアガードサークルに登場する
- 登場時効果の誘発
- 上書きされたユニットの退却
- 誘発した登場時効果の処理
登場時効果の誘発と、その効果の処理の間に上書きされたユニットの退却処理が入っているのがポイントです。
このタイムラグがあることを見落としていると、間違った処理をしてしまう元となります。
事例1:上書きされたユニットの効果は使える?

「督戦の撃退者 ドリン」2体が同じ縦列に並んでいます。

この状態で、「ブラスター・ダーク・撃退者」を「督戦の撃退者 ドリン」に上書きしてコールした場合、「督戦の撃退者 ドリン」の効果でダメージゾーンのカードを何枚表にできるでしょうか?
答えは2枚です。効果の処理は以下の通りです。
「ブラスター・ダーク・撃退者」をコールした時点で、「督戦の撃退者 ドリン」2体の効果が両方とも誘発し、待機状態になります。
そして、上書きされた「督戦の撃退者 ドリン」が退却し、2体の「督戦の撃退者 ドリン」の効果を処理します。
この結果、ダメージゾーンを2枚表にできます。
上書きしたから「督戦の撃退者 ドリン」はリアガードサークルからいなくなっているので、効果は発動しない、ということにはなりません。
事例2:開化は何回?

「グリーンショット・エルフ」が3体リアガードサークルにいます。
このうち1体に上書きして新たに「グリーンショット・エルフ」をコールした場合、発動する開花は何回でしょうか?
答えは3回です。
上書きされる「グリーンショット・エルフ」を含む、3体の「グリーンショット・エルフ」の効果が1回ずつ誘発するからです。
手順は以下の通りです。
- 「グリーンショット・エルフ」の登場
- すでに場にいた「グリーンショット・エルフ」3体の開花が誘発(上書きされた「グリーンショット・エルフ」も含む)
- 上書きされる「グリーンショット・エルフ」の退却
- 開花の処理
上書きされる「グリーンショット・エルフ」は退却しますが、その前に開花の効果が誘発し、待機状態になります。
そして「グリーンショット・エルフ」の退却後、開花が処理されるのです。
事例3:効果が使えるかどうかはどのタイミングで決まる?

ドロップゾーンにグレード1が2枚の状態で、リアガードのグレード1のユニットに上書きして「竜刻魔導士 ノイッシュ」をコールしました。
この時、「竜刻魔導士 ノイッシュ」の効果を発動できるでしょうか?
答えは、発動できません。
なぜなら、「竜刻魔導士 ノイッシュ」の効果が誘発するタイミングで儀式3を満たしていないからです。
儀式3は効果が誘発するタイミングでドロップゾーンにグレード1のユニットが3枚以上あれば使える効果です。
誘発するタイミングでは、まだ上書きされたユニットは退却しておらず、ドロップゾーンのグレード1は2枚のままです。
なので、「竜刻魔導士 ノイッシュ」は儀式3を満たしておらず、効果を発動できません。
まとめ
ユニットの上書き処理についてまとめました。
基本的に覚えることは、上書きコール→登場時効果の誘発→上書きされたユニットの退却→登場時効果の処理という順番だということです。
退却させてから、効果の誘発を行うと思っている人は意外に多いです。
そう思っていると本来使えるはずの効果を使っていなかったり、できないはずの処理をしてしまったりしていることがあります。
この記事で、ルールを正しく覚える手助けになれば幸いです。
ヴァンガードでは他にも様々なルールがあります。
【ヴァンガード】ルール解説まとめページでは気になるルールを個別にまとめていますので、こちらも参考にしてみてください。