今回の話題はデュエルマスターズです。
「邪眼皇ロマノフⅠ世」をメインとしたデッキ、ロマノフサインについて説明していきます。
ロマノフサインとは?
闇文明のクリーチャー、「邪眼皇ロマノフⅠ世」をメインとしたデッキです。

攻撃時に墓地の呪文を唱えられる能力を持ち、各種呪文によって攻めていきます。
特に除去や復活など、攻撃時にできる選択肢が多く、柔軟に対応することができます。
「邪眼皇ロマノフⅠ世」と特に相性が良いのが「煉獄と魔弾の印」です。

コスト7以下のクリーチャーを墓地からスピードアタッカーを与えてバトルゾーンに出せるため、「邪眼皇ロマノフⅠ世」を復活させ、攻撃時効果を即座に使うことができます。
さらにコスト6の闇呪文であるため、「邪眼皇ロマノフⅠ世」の攻撃時効果で唱えることもでき、お互いに相性の良いカードとなっています。
序盤は墓地を増やすことに専念し、マナがたまったら「煉獄と魔弾の印」で「邪眼皇ロマノフⅠ世」を復活させ、スピードアタッカーで攻めていくという戦法がメインとなります。
デッキに採用する文明としては「煉獄と魔弾の印」の色である火と闇は採用。
残りの文明は人によって個性が出るところですが、今回は火と闇のみを使う、赤黒ロマノフサインと呼ばれるデッキについて説明していきます。
ただ、基本的な動きはどの文明を採用していてもそう変わりません。墓地を増やしてから展開に移るという大まかな流れはどの文明を採用していても同じです。
ロマノフサインの流れ
序盤の準備
序盤は墓地とマナを増やすことに徹します。
墓地はこのデッキではかなり重要です。
攻めるためのクリーチャーを出す手段が墓地からの復活ですし、「邪眼皇ロマノフⅠ世」の攻撃時効果でも墓地の呪文を使います。
墓地がなければ動けないデッキなので、墓地をいかに増やすかは大事なところです。
また、マナを増やすことで攻めに移るまでのターンを早くすることができます。
基本的に攻撃に移るのが「煉獄と魔弾の印」を使える6マナ以降であるため、少し遅めのデッキです。
マナブーストやチャージャー呪文を採用することで、少しでも攻め遅れないようにできます。
赤黒ロマノフサインでは、墓地を増やしながらマナブーストできる呪文として、チャージャー呪文が採用できます。

「ボーンおどり・チャージャー」は山札から2枚を墓地に送りながらマナを増やすことができます。
墓地に行くカードはランダムですが、墓地にいく枚数が多いのが強みです。
続いてのチャージャー呪文は「リロード・チャージャー」。

墓地に置ける枚数は「ボーンおどり・チャージャー」と比べると少ないですが、手札から1枚墓地に置けるため、欲しいカードを選んで墓地に落とすことができます。
この2枚は墓地を増やしつつマナをためられるので、自然を入れない構築ではかなり重要になってきます。
マナを増やすカードではありませんが、序盤の手札入れ替えとしては「友愛の天秤」が便利です。

手札を入れ替える効果とパワー2000以下のクリーチャーを破壊する効果の好きな方を選んで使用できます。
手札入れ替え呪文でありながら、小型クリーチャーを破壊できるS・トリガー呪文のため速攻対策にも使えます。
展開~攻撃
上で紹介した手札入れ替え呪文を使い、手札に「煉獄と魔弾の印」、墓地に「邪眼皇ロマノフⅠ世」という状況を作ります。
状況が整えば「煉獄と魔弾の印」を使用し、スピードアタッカーとなった「邪眼皇ロマノフⅠ世」で攻めていきます。
ロマノフサインの攻撃の強みとしては、「邪眼皇ロマノフⅠ世」を連続召喚することによる連続攻撃があります。
「邪眼皇ロマノフⅠ世」はバトルゾーンに出た時にデッキから闇の呪文を墓地に送れるため、「邪眼皇ロマノフⅠ世」の効果で使用した「煉獄と魔弾の印」を再び墓地に送ることで、再度「煉獄と魔弾の印」を使うことができます。
これを利用することで、墓地の「邪眼皇ロマノフⅠ世」を全て場に出すことができます。
手順は以下の通り
- 「煉獄と魔弾の印」で「邪眼皇ロマノフⅠ世」Aをバトルゾーンに出す。
- 「邪眼皇ロマノフⅠ世」Aの攻撃時効果で「煉獄と魔弾の印」を唱え、「邪眼皇ロマノフⅠ世」Bをバトルゾーンに出す。「煉獄と魔弾の印」は山札の下へ。
- 「邪眼皇ロマノフⅠ世」Bの登場時効果で山札から「煉獄と魔弾の印」を墓地へ送る。
- 「邪眼皇ロマノフⅠ世」Bの攻撃時効果で「煉獄と魔弾の印」を唱え、「邪眼皇ロマノフⅠ世」Cをバトルゾーンへ・・・
というわけで、「邪眼皇ロマノフⅠ世」と「煉獄と魔弾の印」が揃えば、墓地の「邪眼皇ロマノフⅠ世」を全てバトルゾーンへ出すことができます。
ただこの方法はよっぽど上手く墓地が増えた時くらいにしか使えません。
揃えばこういう選択肢もあるくらいに留めておいた方が良いでしょう。
墓地の呪文を唱えるには攻撃する必要があります。
クリーチャーへ攻撃できる状況ならまだしも、そうでなければシールドを攻撃する必要があります。
効果を使いたいがために無駄にシールドを攻撃して反撃を受けるのもあまり良くありません。
基本的には、「邪眼皇ロマノフⅠ世」の効果で唱える呪文は場を打開できるようなものにするべきでしょう。
幸い闇の呪文でできることは多く、相手の手札や場をかき乱すことができます。
状況に応じた呪文を唱えるようにしたいところです。
邪眼皇ロマノフⅠ世で唱えたい呪文
「邪眼皇ロマノフⅠ世」で唱えられる呪文はコスト6以下の闇の呪文ととても幅広いです。
除去、手札破壊、手札補充。できることは色々あるのでデッキに合ったものを採用しましょう。
除去
除去で一番シンプルなのは、「デーモン・ハンド」です。

これよりも効率の良い呪文はたびたび登場していますが、「デーモン・ハンド」は除去対象の幅がシンプルで広く、除去としては最も扱いやすいです。
S・トリガー呪文であることも重要です。
準備に時間がかかるロマノフサインではS・トリガーで守りを固めることが大事です。
S・トリガーの枠と「邪眼皇ロマノフⅠ世」で唱える呪文の枠を兼任できるというのはデッキスペース的に重要です。
「魔狼月下城の咆哮」はデッキ内の闇文明の比率が高いなら「デーモン・ハンド」よりも強力です。

相手クリーチャー1体のパワーを3000下げる効果に加え、マナゾーンに闇文明を持つカードが5枚以上あれば追加で「デーモン・ハンド」の効果が使えます。
闇文明が多いデッキであれば最大2体分の除去が行え、「デーモン・ハンド」よりも強力になります。
一方で、序盤ではクリーチャー1体のパワーを3000下げるだけなので「デーモン・ハンド」より使いにくい面もあります。
赤黒ロマノフサインでは闇文明の比率は高めなので、「魔狼月下城の咆哮」は使いやすいことが多いです。
「地獄門デス・ゲート」は除去と展開を同時に行えます。

相手の高コストクリーチャーを破壊できれば、相手を除去しながらこちらは「邪眼皇ロマノフⅠ世」を出す、なんてこともできます。
そこまで上手くいくのはめったにありませんが、小型クリーチャーを出すくらいならできるでしょう。
アンタップしているクリーチャーしか破壊できない、出したいクリーチャーを確実に出せるわけではないなど、気になる点はありますが、強力なカードです。
「魔弾ロマノフ・ストライク」は「邪眼皇ロマノフⅠ世」の効果で唱えることで全体除去が行えます。

パワー5000以下のクリーチャーを全て破壊できるため、横に展開してきた相手に有効です。
ただ、手札から発動した場合は大した効果ではないため、少量だけ入れて「邪眼皇ロマノフⅠ世」の効果で使いたいときにデッキから墓地に送るのが良いでしょう。
復活
「煉獄と魔弾の印」はこのデッキのキーカードです。

「邪眼皇ロマノフⅠ世」を復活でき、スピードアタッカーまで与えられる強力な呪文です。
また、復活させるクリーチャーはコスト7以下の非進化クリーチャーとなかなか幅広いです。
「邪眼皇ロマノフⅠ世」以外にも強力な攻撃時効果を持っているクリーチャーなどがデッキへの採用候補になります。
「インフェルノ・サイン」は殿堂入りカードにふさわしい強力な復活呪文です。

S・トリガー呪文であることもさることながら、一番強力なのは5コストという軽さです。
どちらかと言えば、「邪眼皇ロマノフⅠ世」で唱える呪文というよりも手札から普通に唱える時に強さを感じます。
5コストのため、3コストチャージャー呪文を使った次のターンに使うことができます。
スピードアタッカーを与える効果は無いため、登場時効果を持つものが復活候補になります。
3コストチャージャーを使った次のターンに唱え、「邪眼皇ロマノフⅡ世」を出す動きは成功すれば強力です。

「煉獄と魔弾の印」とは違い、攻撃時効果を持つものとの相性はそこまで良くないことには注意です。
「戒王の封」は強力なスーパーS・トリガー効果を兼ね備えた復活呪文です。

コスト8以下まで出せるので、「煉獄と魔弾の印」よりも出せるクリーチャーの幅が広がります。
こちらをメインにすれば、また一味違ったデッキが作れるでしょう。
また、復活呪文でありがながら、スーパーS・トリガー効果で除去もできるため、守りを固めることもできます。
復活呪文の中ではかなり汎用性が高く、採用しやすいカードです。
復活させる呪文については【デュエルマスターズ】ロマノフサインの蘇生呪文は何を使う?【コラム】で深堀りして解説していますので、こちらも参考にしてください。
手札破壊
手札破壊呪文はできるだけクリーチャーへの攻撃時に使いたいものです。
シールドへの攻撃時に手札破壊呪文を使ってもブレイクされたシールドが相手の手札に加わっては意味がないからです。
「魔弾バレット・バイス」はほぼ無条件で相手の手札を2枚捨てさせられます。

「邪眼皇ロマノフⅠ世」がナイトのため、効果で唱えた場合は確実に2枚捨てさせることができます。
一方で、序盤ではナイトクリーチャーが場にいることはあまりないので、使い勝手は微妙なところです。
「裏切りの魔狼月下城」は多色が多いデッキでは使えます。

計3枚の手札破壊と、破格の効果を持っています。
ただし、マナゾーンに多色カードが4枚以上いるため、デッキ構築の段階から多色マナ武装を意識した構築にすることが重要です。
ツインパクト
ツインパクトカードの呪文面は「邪眼皇ロマノフⅠ世」などの効果で唱えることができます。
序盤はクリーチャー面を使い、中盤以降墓地に落ちれば呪文面をロマノフの効果で唱えるといった柔軟な動きができるので、ロマノフサインとツインパクトは相性が良いです。
「ルソー・モンテス/法と契約の秤」は最初から最後まで活躍してくれるカードです。

序盤に引けばクリーチャー面を使い手札破壊で相手の動きを妨害し、中盤以降に引けば呪文面で「邪眼皇ロマノフⅠ世」らの復活を行えます。
墓地に落ちた後も呪文面を「邪眼皇ロマノフⅠ世」で唱えることができるので無駄がありません。
手札破壊のコストが序盤では痛いですが、復活先を落としておけるとも考えられるのでうまく使っていきたいところです。
役割の違う2つのカードが1つになっているので状況に応じた動きができ、かなり扱いやすいです。
「龍装医ルギヌス/地獄のゴッドハンド」はクリーチャー面と呪文面ともにロマノフサインに合った性能をしています。

クリーチャー面では「邪眼皇ロマノフⅠ世」の復活が行えます。
コストが高いですが、8コストなので「戒王の封」で復活でき、「戒王の封」1枚から大量展開に繋げられるのでおすすめです。
ただし「龍装医ルギヌス」の効果ではスピードアタッカーを与えられないため、どちらかというと「邪眼教皇ロマノフⅡ世」と合わせるほうが使いやすいです。
呪文面は扱いやすい単体除去。腐る場面が少なく、このカードを手札から墓地に送る手段として使えます。
マナコスト的に「地獄のゴッド・ハンド」→「戒王の封」と繋がるのもポイント。
「凶鬼92号デンカ/世紀末ハンド」はクリーチャー、呪文面ともに便利な効果。
クリーチャー面はハンデス、呪文面は除去とどちらも闇文明としては普通の効果を持っています。ただ、これらを1枚のカードで行えるという点が非常に強力です。
序盤はハンデスで時間を稼ぎ、墓地に落ちれば呪文面をロマノフで使うという動きはツインパクトならではと言えます。
特に呪文面の「世紀末ハンド」がシールドトリガーという点は大きく、デッキに入れる防御用のシールドトリガーをこのカードにすることで、序盤のハンデスも可能となります。
どちらの面も単体ではあまり入れようとは思いませんが、両方使えることで使いやすさが激増しています。
「マッド・デーモン閣下/デーモン・ハンド」はついに登場した「デーモン・ハンド」のツインパクトカードです。

クリーチャー面を持つことで「白骨の守護者ホネンビー」などの「クリーチャーを墓地から回収する効果」に対応するようになりました。
特に理由がなければ「デーモン・ハンド」の代わりに採用しておきましょう。
クリーチャー面である「マッド・デーモン閣下」はハンド呪文のサポート。
登場時と「ハンド」の名前を持つ呪文を唱えるたびに墓地からクリーチャーを回収できます。
「ルソー・モンテス/法と契約の秤」が回収できるのは嬉しいところですね。
除去呪文をハンド呪文で固めて「マッド・デーモン閣下」を活かす形にするのもおもしろそうです。
「阿修羅ンチュラ/傀儡が来る!」はツインパクトカードとしては微妙ですが、強力な攻撃時効果を持つというところで「煉獄と魔弾の印」との相性が良いです。
阿修羅ンチュラ
クリーチャー:マフィ・ギャング 9000 コスト7
ブロッカー
W・ブレイカー
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から4枚を墓地に置いてもよい。
スマッシュ・バースト(このクリーチャーが攻撃する時、このカードの呪文側を、バトルゾーンに置いたままコストを支払わずに唱えてもよい。)
傀儡が来る!
呪文 コスト8
クリーチャーを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出す。
詳しくは【デュエルマスターズ】阿修羅ンチュラ/傀儡が来る!の効果と使い方について ロマノフサイン強化となりえるかで紹介しています。
まとめ
ロマノフサインの構築について基本的なことをまとめました。
基本的には序盤に墓地を増やし、準備ができれば「煉獄と魔弾の印」からの展開で攻めに移るという流れです。
スピードアタッカー付与のおかげで攻めのスピードは比較的早いです。1ターンにスピードアタッカー持ちを並べて仕留めるイメージです。
また、そうできない時でも除去呪文を駆使してコントロール気味に攻めることもできます。
墓地の呪文を使うという選択肢に広さのおかげで色々な戦法が取れます。
闇文明の呪文が追加されるたびに強化されるも同然なので、デッキをカスタマイズして長く使っていきやすいデッキでもあります。
事実、「邪眼皇ロマノフⅠ世」自体2008年に登場したクリーチャーであることを考えるとその息の長さが分かります。
興味を持った人はぜひ組んでみて下さい。
デッキレシピ付きの解説はこちら
