おはようございます。しんぺいです。
最近「カラフルパストラーレ フィナ」が何かと話題になっていますね。
フィナが、というよりは旋律の裁定に話題が集まっているようです。
発端となった疑問はこれですね。
「カラフルパストラーレ フィナ」を手札からガーディアンとしてコールした際、リアガードの旋律能力持ちはインターセプトできるのか?
以下、この疑問について掘り下げていきます。
単純なようでいてこの問いには
- 旋律が有効になる範囲はどこか?
というかなり重要な問いが含まれています。
ちなみに結論から言いますと、「カラフルパストラーレ フィナ」を手札からガーディアンサークルにコールした場合でも、リアガードの旋律持ちはインターセプトすることができますし、シールド値も上がります。
旋律って何?
ざっくり言うと旋律はユニットの能力を共有する能力ですね。イメージ的にはデュエマのサバイバーが近いかなって思いました。
総合ルールには旋律は次のように書かれています。
11.43.1. 旋律は、能力を共有する永続能力です。
11.43.1.1. 旋律能力は「 – (指定能力) これは旋律を持つあなたのユニットすべてが共有する。」と表記されます。
11.43.2. 1 つ以上の旋律を持つユニットは、そのユニットとマスターが同一である(自身を含む)各ユニットの旋律能力で示された指定能力を得ます。
カードファイト!!ヴァンガード 総合ルールより(https://cf-vanguard.com/wordpress/wp-content/uploads/vgd_rule_190508.pdf)
まずは旋律持ちのカードを見てみましょう。
「カラフルパストラーレ フィナ」は
- インターセプト
- インターセプト時にシールド+10000
を得ることができ、それらの能力は旋律持ちユニットに共有されるということです。
旋律はどこで有効か?
先ほどの疑問に戻ってみましょう。
「カラフルパストラーレ フィナ」を手札からガーディアンとしてコールした際、リアガードの旋律能力持ちはインターセプトできるのか?
これを解明するには
- ガーディアンサークルで旋律は有効なのか?
を確かめる必要があります。
もしガーディアンサークルで旋律が有効であれば、
- フィナを手札からガーディアンサークルへ
- フィナの旋律が有効になり、リアガードの旋律持ちがフィナの効果を得る
- リアガードの旋律持ちでインターセプト
という手順でインターセプトすることができるからですね。
こんな時はやはり総合ルールを見てみましょう。
旋律は総合ルールによると「旋律は、能力を共有する永続能力」なのですが、領域指定がありませんね。
領域指定のない能力に関しては総合ルールで以下のように書かれています。
3.1.1.2.10. 領域が指定されていない能力は、原則としてそのカードがどの領域にあっても有効です。
カードファイト!!ヴァンガード 総合ルールより(https://cf-vanguard.com/wordpress/wp-content/uploads/vgd_rule_190508.pdf)
つまり、ガーディアンサークルであっても旋律は有効なので、「カラフルパストラーレ フィナ」は
- インターセプト
- インターセプト時のシールド値アップ
の能力を得ているわけです。(V/R時効果なのでガーディアンサークルにいるフィナ自身は能力を使えないことには注意!使えないけど能力は得ているという感じです)
そして得た能力は旋律持ちのユニット全てが共有するため、リアガードに存在する旋律持ちはインターセプトできますし、シールド値も上がるということになります。
手順は先ほども書きましたが以下の通りです。
- フィナを手札からガーディアンサークルへ
- フィナの旋律が有効になり、リアガードの旋律持ちがフィナの効果を得る
- リアガードの旋律持ちでインターセプト
以上が最初に挙げた疑問についての答えです。
ここからは個別の疑問を踏まえて旋律を掘り下げていきましょう。
旋律の正確な有効範囲は?
領域指定のない永続効果はどこの領域にいても有効です。
なのでガーディアンサークルにいても旋律が有効であることは先ほど話しましたが、ではソウルやダメージゾーンではどうでしょう?
ソウルやダメージゾーンでも旋律が有効であるならば、ソウルやダメージゾーンにいる旋律持ちの能力を、リアガードの旋律持ちが共有することも可能なのではないか?
普通に考えてそれがまかり通るとめちゃくちゃになりますが、テキストからは読み取れません・・・。
結論から言うと旋律はV/R/Gにいる間のみ有効となります。ソウルやダメージゾーンにいるカードの効果は得られません。
この答えの根拠も総合ルールにて示されています。
11.43.2. 1 つ以上の旋律を持つユニットは、そのユニットとマスターが同一である(自身を含む)各ユニットの旋律能力で示された指定能力を得ます。
カードファイト!!ヴァンガード 総合ルールより(https://cf-vanguard.com/wordpress/wp-content/uploads/vgd_rule_190508.pdf)
どういうことかと言うと、旋律は自身を含むユニットの能力しか得られないということです。
ユニットとは、総合ルールにて以下のように定義されています。
3.8.2. ユニットはヴァンガード、リアガード、ガーディアンの3種類に分けられます。
カードファイト!!ヴァンガード 総合ルールより(https://cf-vanguard.com/wordpress/wp-content/uploads/vgd_rule_190508.pdf)
つまり、ヴァンガードサークル、リアガードサークル、ガーディアンサークルにいる状態でしかユニットとはみなされません。
ソウルやダメージゾーンにあるカードはユニットとは扱われないので、旋律能力で得られる対象にはならない、ということですね。
というわけで、旋律は
- V/R/Gでのみ有効
となります。
正直総合ルール読み返さないと読み取れないレベルなので、最初から「【V/R/G】旋律」と書いていてほしかった感はありますね・・・。
能力が消える? フィナのインターセプト時処理
公式Q&Aを見てると気になる疑問がありました。
「カラフルパストラーレ フィナ」のQ&Aです。
Q:このカードが得ている“インターセプトした時”を条件とする自動能力は、このカードが1枚しか存在しない状況で、このカード自身がインターセプトした場合、発動しませんか?
ーーーー
A:いいえ、発動します。
「カラフル・パストラーレ フィナ(V-EB05/004)」が『旋律』により得ている能力は、ガーディアンサークルに置かれると同時に失われますが、インターセプトする時点では得ています。ヴァンガード公式サイトより(https://cf-vanguard.com/cardlist/?cardno=V-EB05/004&expansion=160)
これは要するに、フィナのインターセプト時シールド値アップはフィナ自身がインターセプトした時でも有効ですよってことを書いているのですが、書き方が気になります。
「カラフル・パストラーレ フィナ(V-EB05/004)」が『旋律』により得ている能力は、ガーディアンサークルに置かれると同時に失われます
ここですね。
旋律により得ている能力が失われるというのは非常に語弊があって、正確に言うと旋律により得ている能力が使えなくなると言った方が良いかもしれません。
なぜなら旋律はV/R/Gにいるユニットの能力をそれぞれ共有する効果であり、Gにいるユニットの効果も共有されるからですね。
ただ、フィナの効果はV/R能力なので、ガーディアンサークルにいった瞬間に使えなくなります。シールド値アップはインターセプト時にすでに適用されているので使えなくなったところで問題はありませんが。
「失われる」と言った表記が使われると、ガーディアンサークルにいるフィナは旋律で能力を得てない状態と思われ、リアガードサークルにいるユニット達に共有できないと捉えられかねません。
正確に言うと、ガーディアンサークルにいるフィナは能力は得ているが使えない状態なので、リアガードサークルにいる旋律持ちはガーディアンサークルにいるフィナの能力を共有しているというわけです。
この「失われる」表記が原因で、「旋律はV/Rでのみ有効な効果だ」と思ってしまった人は多いのではないでしょうか。
旋律はV/R/Gで有効な効果だと覚えておきましょう。
まとめ
旋律についてまとめました。
テキストからは読み取れないことが多かったですね。こんなに総合ルールを読み返したのは久しぶりです。
バミューダ△は遭遇する機会も多いと思いますので、使う方はもちろん、使わない方も使われた時のために正しい裁定を頭に入れておくのが無難かと思われます。
このブログでは他にもヴァンガードのルール処理についてまとめています。
カテゴリ:VGルールにてまとめていますので、ぜひご覧ください。