おはようございます。しんぺいです。
Pスタンダードには今はあまり聞かなくなってしまった用語が数多くあります。
そのうちの1つが「分裂タイムリープ」。
時翔(タイムリープ)はギアクロニクル特有の能力ですが、分裂タイムリープはある効果処理を利用したコンボです。
パッと見「なんだこれ?」って思われる用語かもしれませんが、Pスタンダードのギアクロニクルにおいてはよく使うコンボなので、解説しておきます。
時翔(タイムリープ)とは

時翔(タイムリープ)とは、ギアクロニクル特有の効果です。
リアガード1体をバインドさせ、デッキからバインドさせたユニットより1つグレードが上のユニットをコールします。
そして、ターン終了時に出したユニットをデッキの下に置き、バインドさせたユニットをリアガードにコールします。
ようするにグレード1のカードをタイムリープさせるとすると、デッキからグレード2を呼び出せるということですね。
ちなみにターン終了時に、呼び出したユニットをデッキに戻してバインドゾーンからタイムリープ元となったユニットを呼び戻すのですが、ユニットをデッキに戻していない場合、タイムリープ元はバインドされたままとなり、帰ってきません。
テキスト上では、「置いたら」と書かれていないため、デッキの下に置かなくともバインドゾーンのユニットを戻せそうな気もしますが、総合ルールにてデッキの下に置かなければならないことが明記されているので注意しましょう。
10.30.2. タイムリープは、リアガードを選ぶ場合は選んだリアガード、そのユニット自身の場合はそのユニット自身をバインドします。バインドしたら、山札からバインド
したカードのグレード+1のグレードのカードをバインドしたカードと同じ枚数までコールし、山札をシャッフルします。そのターンの終了時、そのコールしたユニットをオーナーの山札の下に置きます。置いたら、タイムリープによってバインドしたカードをそのカードのオーナーがコールします。総合ルールより引用(https://cf-vanguard.com/wordpress/wp-content/uploads/vgd_rule_191010.pdf、強調は筆者にて)
タイムリープはグレードさえ合わせれば、デッキから好きなユニットを呼び出せる強力な効果です。
G期のギアクロニクルの主要なギミックで、Pスタンダードにおいても大いに活躍する効果と言えるでしょう。
分裂タイムリープについて
さて、ここからは分裂タイムリープの説明に入ります。
端的に言うと、分裂タイムリープとは「チクタク・ワーカー」と「スチームメイデンメラム」を用いたコンボです。


「スチームメイデンメラム」と「チクタク・ワーカー」はともに、1体のユニット(メラム自身)を使ってバトル終了時に別のユニットを呼び出す効果を持っており、これらを同時に使うことで1体のユニットから2体のユニットを呼び出すことができます。
なので分裂タイムリープと呼ばれているわけですね。誰が言い始めたか知りませんが、上手いことを言うものです。
分裂タイムリープについて順を追って説明していきましょう。
まずは場に「スチームメイデンメラム」と「チクタク・ワーカー」を揃えます。
そして、「スチームメイデンメラム」でアタックします。

アタック時効果を使用し、パワー+4000。このバトル終了時、メラム自身を山札に戻してグレード0のカードをデッキからコールできます。
そしてバトル終了時。ここで「チクタク・ワーカー」の効果を発動させます。

「スチームメイデンメラム」のバトル終了時に「チクタク・ワーカー」の効果で「スチームメイデンメラム」をタイムリープ。メラムはグレード1なので、グレード2を呼び出します。
「メラムがバインドされたからメラムをデッキに戻せないし、メラムの効果でデッキからグレード0は呼び出せなくなるんじゃないの?」と思われるかもしれません。
心配ご無用です。「スチームメイデンメラム」のでグレード0を呼び出す効果はメラム自身がデッキに戻らなくても適用されます。
「チクタク・ワーカー」の効果処理後、問題無く「スチームメイデンメラム」の効果でデッキからグレード0を呼び出します。
これで「スチームメイデンメラム」のバトル終了時には、タイムリープで登場したグレード2のユニットと、メラムの効果で登場したグレード0のユニットが残ることとなります。
分裂タイムリープのカラクリ
どうして分裂タイムリープが起こるのかを説明しておきましょう。
全ては「スチームメイデンメラム」のテキストにあります。

バトル終了時、このユニットを山札に戻し、山札からグレード0のカードを1枚まで探し、リアガードサークルにレストでコールし、その山札をシャッフルする。
後半部分を抜き出してみました。
ヴァンガードの効果と言うものは、1つの効果の中に実行できない部分がある場合、そこを飛ばしてできることをすべて処理していくという原則があります。
「スチームメイデンメラム」の効果は
- このユニットを山札に戻す
- デッキからグレード0のカードをレストでコールする
- 山札をシャッフルする
と大きく3つに分かれていますが、これらは全て実行可能なものだけ処理していきます。
つまり、メラムが何らかの効果でフィールドからいなくなり、デッキに戻せなくなった場合でも、そこを飛ばしてグレード0のコールを行っていくということですね。
なので、「チクタク・ワーカー」の効果で「スチームメイデンメラム」をバインドしても、問題無く「スチームメイデンメラム」の効果を発揮できるというわけです。
「~し、~する」のような書き方だと、前の効果を実行できなくても後ろの効果は使える、と覚えておくといいでしょう。
まとめ
分裂タイムリープについてまとめました。
ギアクロニクルを使う場合や相手にする場合はよく出くわすので、覚えておくと良いですね。