5色コントロールデッキは決まった型が無いので採用するカードの選択肢がかなり広いです。
それはマナブーストにも言えることで、マナブーストカード1つ取っても候補はたくさんあります。
「選択肢が多過ぎてどれを選んだらいいか分からない」と思われるかもしれませんが、ここでは5色コントロールデッキで使えそうなマナブーストを紹介していきます。
正解はありませんが、デッキ作りの際の参考になれば幸いです。
マナブーストカードの選び方
マナブーストカードを選ぶときに意識したいことが1つあります。
それはなるべく複数の役割を持てるカードを選ぶことです。
マナブーストカードの役割は当然ながらマナを増やすことです。
しかし、マナを増やすというのは終盤になればなるほど重要さが薄れていきます。
なぜなら、終盤ではマナがたくさんあるのでわざわざマナを貯めにいく必要性がなくなっていくからです。
そのため、終盤になればなるほど「マナを増やすだけのカード」というのは腐りやすくなります。
なのでマナブーストカードには、「マナを増やす以外の役割を持つもの」を採用しておきたいです。
ここでは複数の役割を持てるマナブーストカードに着目して紹介していきます。
マナブーストカードがマナを増やす以外に何ができると嬉しいかはそれぞれのデッキのバランスによって異なるので、うまく選んでいきたいところです。
マナブースト+除去
ハイエイタス・デパーチャ

1マナブーストができるS・トリガー呪文。
3マナなので2マナで同じことができる「フェアリー・ライフ」に効率面で劣っています。
しかしそれはマナブースト面だけを見た話。
このカードの良さはスーパーS・トリガー効果にあります。
スーパーS・トリガーが発動すると、パワー5000以下のクリーチャーを全てマナゾーンに置けます。
相手がどれだけクリーチャーを並べてきてもパワー5000以下であれば一掃できるのでいざという時に役に立ちます。
最後のシールドが「フェアリー・ライフ」だった経験は誰もが通る道。
「ハイエイタス・デパーチャ」なら除去ができるので、マナブーストとして入れておきながらも防御呪文としても扱えます。
問題は除去効果がスーパーS・トリガーである点。
そうそう発動するものでもないのは確かなので、過信するのは危険です。
あとは3マナの呪文なので、2→4のマナカーブを意識する構築なら入らないということ。
ただ5色コントロールには同じく3マナの「フェアリー・ミラクル」があるので、3マナ始動のデッキにすると割り切って入れてしまうのも良いでしょう。
フェアリー・トラップ

「ハイエイタス・デパーチャ」と同じく、マナブーストができて除去もできるS・トリガーの3マナ呪文。
「ハイエイタス・デパーチャ」と比べると除去の使いやすさが上がっています。
S・トリガーもスーパーS・トリガーではないのでいつシールドから出てきても除去を狙えるのが良いですね。
「ハイエイタス・デパーチャ」と違って自分のターンに使っても除去を選べるというのもポイント。
序盤はマナブースト呪文として使い、マナが貯まった後は除去を狙える呪文として扱うことができます。
ただしこちらにも短所はあり、除去できるのはデッキの上のコストにかかっているというところ。
低コストが出てしまうとロクに除去できない可能性があります。
「ハイエイタス・デパーチャ」と違って除去できる枚数が1枚な点にも注意しておきたいです。
相手の場を一掃するという活躍は期待できないですね。
総じて「ハイエイタス・デパーチャ」と比べると、派手さを落とした代わりに除去効果の使いやすさにスペックが振られた呪文です。
どちらを選ぶかは周りの環境次第でしょうか。
ジョーカーズのように、小型を並べる相手が多いなら「ハイエイタス・デパーチャ」の方が活躍しやすいでしょう。
高コストをデッキに積んでおけば「フェアリー・トラップ」の除去性能もなかなかなので、堅実に使いやすい「フェアリー・トラップ」を選ぶのもありです。
マナブースト+手札補充
ライフプラン・チャージャー

デッキの上5枚からクリーチャーを手札に加えるチャージャー呪文。
のちに使えるクリーチャーを探しつつマナチャージができます。
6マナ圏には強力なクリーチャーも多いのでそこへつなげるために採用することも考えられます。
クリーチャーが重要なデッキ構築ならば採用の余地ありですね。
ただ5色コントロールではクリーチャーだけでなく呪文を探したいこともしばしばあります。
探せる範囲の広さは魅力ですが、自然単色ということもあってマナ基盤になりにくいのも向かい風です。
全体的にクリーチャーに重きを置いているデッキなら採用できます。
フェアリー・シャワー

こちらも「ライフプラン・チャージャー」と同じくデッキからカードを探しながらマナを増やせる呪文です。
探せる範囲は2枚と狭いですが、手札に加えられるカードの種類に制限がないのが魅力。
地味にマナに置けるカードも選べるのも良いですね。
多色カードをマナに置くことでマナゾーンの足りない色を補えます。
「ライフプラン・チャージャー」と比べると探せる範囲こそ狭いですが、手札とマナの両方を整えられるカードです。
自身をマナに置いても自然と水の多色カードなので、水文明のカードが使いやすくなります。
S・トリガーなので相手ターンにも発動できます。
ニンジャ・ストライクや「界王類邪龍目ザ=デッド・ブラッキオ」のような防御カードを手札に加えるなんて芸当もできますね。
黒豆だんしゃく/白米男しゃく

クリーチャー面と呪文面を持つツインパクトカード。
まずは「白米男しゃく」の効果から。
「白米男しゃく」は1マナブーストしたあと、マナゾーンのカードを手札に戻せます。
序盤は3マナのマナブースト呪文として使いつつ、中盤以降はマナゾーンのカードを回収するカードとしても使えます。
5色コントロールデッキは色々な文明のパワーカードを使うため、4枚積みのカードがけっこう少ないです。
その割にマナブーストはしっかり行うので必要なカードがマナゾーンにあることは多々あります。
なのでマナゾーンのカードを回収できるカードはぜひとも入れておきたいところです。
マナゾーンとマナゾーンの回収を兼ねることができる「白米男しゃく」はとても扱いやすいカードと言えます。
さらにクリーチャー面の「黒豆だんしゃく」も使えることも忘れてはいけません。
「黒豆だんしゃく」はバトルゾーンにいる限り、「バトルゾーンに出たときに発動する効果」を持つクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、そのクリーチャーをマナ送りにします。
相手クリーチャーの展開をしにくくさせられるので出せると便利です。
「白米男しゃく」自体の使いやすさに加えて「黒豆だんしゃく」も使えることを考えると、1つのカードで実に多くの役割をこなせます。
自然単色カードなのでデッキの色バランスと相談ですが、余裕があれば入れておきたいカードですね。
コクーン・シャナバガン

2マナブーストの後に1枚マナゾーンからカードを回収するスーパーS・トリガー付きの呪文。
重めのマナブーストカードですが、5色コントロールデッキには10マナ前後のカードも入るので、中盤のマナブーストカードを入れることも充分考えられます。
2マナブーストの後に1枚マナを減らすのでマナブースト数は控えめですが、マナ回収が強力。
中盤でのマナ回収は次の行動に必要なカードを取りに行けるので重要です。
6→8とつながるので8マナの強力なカードを手札に加えられるのも良いですね。1枚でマナブーストと次のターンの準備が両方こなせます。
スーパーS・トリガーはマナゾーンからの展開。
自然文明のカードしか出せませんが、自然には「龍仙ロマネスク」といった多色のブロッカーもいるので防御にも使えます。
除去効果を持っている「偽りの王ヴィルヘルム」を出せれば戦況を覆すことも狙えますね。
「ハイエイタス・デパーチャ」同様あまり期待しすぎるのもいけませんが、いざという時に役立ってくれることもあります。
マナブースト+クリーチャー
龍仙ロマネスク

大型マナブーストができるクリーチャー。
4マナブーストしてターン終了時に1マナ減るので、次のターンにはマナチャージ込みで10マナ使えます。
10マナと言えばフィニッシャークラスのクリーチャーを出せるマナです。
中盤のマナブーストとしてこれほど強力なカードはなかなかいません。
色も優秀です。
3色クリーチャーなのでこのカードをマナに置くだけで火、自然、光が揃います。
後は水/闇の多色カードをマナに置けば5文明揃いますね。
クリーチャーであり、ドラゴンであるところも優秀です、
強力な制圧効果を持つ「百族の長プチョヘンザ」に革命チェンジできるのは大きいですね。

マナゾーンを墓地に送るデメリットも革命チェンジで手札に戻ることで無視できるので相性も良いです。
トップ・オブ・ロマネスク

「龍仙ロマネスク」と同じく中盤で使えるマナブーストカードです。革命チェンジ元にもなれますね。
こちらは増えるマナが2マナと少ない代わりにマナゾーンのカードを墓地に送ることがありません。
「龍仙ロマネスク」との違いは5マナであることでしょうか。
6マナである「龍仙ロマネスク」は「フェアリー・ミラクルの」2マナブーストを成功させないと少し遅いです。
もしくは2→4→6とマナブーストをつなげていく構成だと早く使えるでしょう。
「トップ・オブ・ロマネスク」は5マナなので、3マナのマナブーストカードからつなげる形になります。
こちらを採用する場合は3→5→8という流れを意識してみたいですね。
摩破目ナトゥーラ・トプス/ストンピング・ウィード

マナブーストクリーチャーというよりはマナブースト呪文を持つクリーチャー。
呪文面は5色コントロールデッキではそんなに強くありませんね。
デッキの上を操作することにメリットを見出せる構築ならば、マナブースト兼デッキトップ操作カードとなれます。
ただ5色コントロールデッキではそこにメリットを見出せる構築は少なそうですね。
デッキトップ操作はコンボデッキ向けですが、5色コントロールデッキはカードパワーの高いカードを連発するデッキなので相性はそこまでです。
ならばなぜ紹介しているのかというと、クリーチャー面の「摩破目ナトゥーラ・トプス」があるからです。
コストは8と高いですが、マッハファイターを持つためクリーチャー除去として扱えます。
マッハファイターによる除去はブロッカーに防がれるリスクはありますが、「効果で相手に選ばれない効果」を持つクリーチャーを倒せます。
パワー12000なので結構な範囲のクリーチャーを除去できるためマナブースト兼除去として扱えます。
自然のドラゴンなので「百族の長プチョヘンザ」の革命チェンジ元にもなれますね。
マッハファイター効果でクリーチャーにアタックしつつ革命チェンジすれば、相手のシールドを削らずに「百族の長プチョヘンザ」の効果が使えます。
あと良いところは安いってところ。5色コントロールデッキは高額カードが多いのでケチれるところでケチっておきたい。
「黒豆だんしゃく/白米男しゃく」1枚買うお金でこっちは10枚くらい買える。
マナブーストしかできないカードは入らない?
役割は複数持てるカードが重要とか言っておきながら、5色コントロールデッキを組む最大のメリットは「フェアリー・ミラクル」が使えることだと思っています。

役割だけで言うなら「フェアリー・ミラクル」はマナを増やすだけです。
それでも5色コントロールデッキのレシピを調べるとほぼ確実に「フェアリー・ミラクル」が入っています。しかも3~4枚。
1つの役割しか持てないカードがなぜ強力なのか。
それは果たすことのできる役割が大きいからということにほかなりません。
1つしか役割をこなせなくても、それが突き抜けているなら強みになります。
「フェアリー・ミラクル」は3マナで2マナブーストできる稀有なカードです。
「フェアリー・ミラクル」を使えば、次のターンには6マナ圏のカードが使えます。
6マナ圏と言えばカードパワーが一気に上がるコスト帯であり、そこにいち早くアクセスできるのはとても強力です。
仮に「龍仙ロマネスク」を使えれば、3→6→10とつながります。
普通のデッキでは考えられない速度のマナブーストですね。
こういうことができるのも5色コントロールデッキ強みだと思います。
というわけで、5色コントロールデッキのマナブーストは基本的に「フェアリー・ミラクル」を採用しつつ、残りはマナブーストとほかに何ができるかを重視して選ぶと良い感じになりそうです。
「フェアリー・ミラクル」以外はマナブースト以外にも役割を持てるようにしておけば、終盤マナブーストが手札で腐ったなんてことが起こりにくくなります。
まとめ
5色コントロールデッキでのマナブーストについてまとめました。
選択肢が多いですね。そこが5色コントロールデッキの良さでもあるのですが。
5色コントロールデッキは基本的にマナブーストしてパワーカードを連打するデッキだと思っているので、1枚1枚のカードパワーの高さは重要です。
マナブーストカードと言えどもそれだけで終わるカードは終盤腐ってしまうので、何かしら別の一手へつなげられるカードが理想ですね。
それでもこれと言った正解はないので、日々模索していくしかないのでしょう。
関連リンク:5色コントロールデッキを研究する
②マナブーストには何を選ぶ?